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印刷用紙 卸|製品取扱い
印刷用紙
について
■特性
紙を扱うに当り次のような性質を念頭に置き扱う必要があります。
① 湿気を吸いやすく湿度変化により伸縮する。
② 異方性で、タテ目、ヨコ目がある。
③ 程度に差があるが、裏表がある。
④ 強度に限界がある。
⑤ 酸性紙などは、耐久性に限界がある。
■吸湿性
紙の原料であるパルプ自体吸湿性が強いため、カール(吸湿・脱湿による伸び縮み)します。その程度は、繊維の巾方向が長さ方向 (紙の目にそった方向)よりも数十倍も大きく、最も起こりやすいカールは、紙の片面のみに湿気があたえられ(または、乾燥され)た場合です。また、片面をラミネートされている紙も用紙面が湿気を吸いカールしやすいです。
■代表的な用紙の寸法
[単位 mm]
種類 | 寸法 |
---|---|
四六判 | 788×1,091 |
B列本判 | 765×1,085 |
菊判 | 636×939 |
A列本判 | 625×880 |
ハトロン判 | 900×1,200 |
L判 | 800×1,100 |
K判 | 640×940(650×950) |
A判とB判の面積比は約 1 : 1.5です。
菊判はA判より、四六判はB判より一回り大きなサイズになります。
■用紙の加工仕上げ寸法
[単位 mm]
種類 | A判 | B判 |
---|---|---|
0 | 841×1189 | 1030×1456 |
1 | 594×841 | 728×1030 |
2 | 420×594 | 515×728 |
3 | 297×420 | 364×515 |
4 | 210×297 | 257×364 |
5 | 148×210 | 182×257 |
6 | 105×148 | 128×182 |
7 | 74×105 | 91×128 |
8 | 52×74 | 64×91 |
9 | 37×52 | 45×64 |
10 | 26×37 | 32×45 |
原紙寸法の一般的な規格は上記の通りですが、加工仕上げのJIS規格はA列とB列の二つだけです。A判の本はA系列の、B判の本はB系列の原紙サイズと相似になります。
■紙にも目がある?
目といっても紙の繊維の流れのことで、抄紙機(しょうしき)でパルプを一定方向に流して製造するため紙の繊維が揃いやすく、そのすかれる方向に沿って長く断裁された用紙を“縦目”の紙、巾方向に長く断裁された用紙を“横目”の紙といいます。
■紙の目の影響
カレンダー、箱、本など紙製品は、紙の目のとりかたを違えると色々と障害が出て、商品価値を著しく損ないます。
●ポスター・カレンダー
ポスター、カレンダーなどを壁に掛けたときに、紙目が床に対して平行である場合、下のほうがカールします。
●箱物
板紙で箱を作った場合、罫線と紙目が直角でないと罫割れが生じたり胴膨れを起こします。
●用紙
用紙を貼り合わせた時、逆目の紙を貼ってしまうと仕上がり乾燥後、ソリや湾曲の原因になってしまいます。
●書籍
上製本には本文の紙目が縦目になるようにしないと製本した時”喉”にシワが生じたり開きにくくなったりする。また、時間が経つと”小口”が不揃いになってしまいます。